障害者の就職とその先

8.働きがいも経済成長も

筆者の息子には障害があり、それでも昨年大学を卒業しました。
就職活動はとても難航し、ようやく卒業までに就職が決まり、
春より健常者の先輩方と一緒に働いています。

世間では常に働き手の不足が問題になっていますが、
もし皆さんの職場で障害のある方が働くと何が起こるでしょうか?

どうぞ先入観を忘れて、今の労働環境を見つめてみてください。

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1.日本の生産年齢人口の減少による経済やインフラ悪化

<社会課題>

  • 厚生労働省の2019年調査によると、日本の労働人口は1989年台に比べて9%下がり、社会的、経済的課題の深刻化が懸念される。
  • 総務省によると日本の生産年齢人口は、1995年をピークに減少しており2050年には5275万人(2021年から29.2%減)減少すると見込まれている。
  • この課題による影響は、インフラ悪化/労働力低下/企業収益の低下/経済の質の低下/貧困化/国力の低下/外国人雇用/雇用の流動化/雇用条件の緩和などが挙げられる。

2.障害者就労の可能性

<解決事例>

  • 2005年に宮城県で設立された就労支援事業所「LITALICO(りたりこ)」は、「障害は人でなく社会の側にある」をビジョンに就労支援事業を行っている。
  • 障害特性 (身体 知的 精神)発達障害 指定難病_その方にあったサポートで障害をもつ方に就労機会を提供して高い職場定着率の成果をあげている。
  • 障害のある労働可能人口377万人の内、就職者はわずか14%にあたる52万人で、残りの325万人は未就労であり(令和元年内閣府)、障害者が社会と接点のない状態が続くと自己肯定感の低下に繋がる。

3.働くすべての人がメリットを享受する

<企業展望>

  • 職場の物理的な環境は、健常者が前提となっており、障害者に対する配慮が不足しているのではないか。(例えば、人との距離が近い通路・座席設計、明かりや雑音による集中力の低下など)
  • オフィスのパーソナルスペースの固定概念を見直し、フリーアドレス制やデスクや座席のスタイルを多様化することで、障害者に限らず健常者もメリットを感じる環境づくりを行うことが期待される。
  • 働く人が増える事で公費(生活保護費等)削減に加えて税収が増え、経済やインフラの強化につながるだろう。そして何よりも働く事で自己肯定感と人生の質を向上することが理想である。

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