日本初「富士宮焼きそば」の缶詰…開発のきっかけは『上司の無茶ぶり』
協力した食品メーカー社長も『ノリで受けた』静岡市
2022年8月18日Yahoo!ニュースより
日本初の小麦粉を使った「富士宮やきそば缶詰」の誕生秘話を興味深く感じた筆者は、
日本企業の発想力の豊かさや対応力、実現する技術力の高さに驚きました。
缶詰は長期保存により食品ロスを削減し、SDGsにとても合うと気付き、
本レポートの題材として調査することとしました。
ぜひ、ご覧ください。
1. 飢餓に苦しむ国、食品ロスのある国
<社会課題>
- 2019年に世界で販売された食品の17%にあたる9億3000万トン以上は廃棄された。その内、家庭で発生するロスが11%を占める。
- 開発途上地域では保存・貯蔵する設備が足りずに食料が劣化してしまうため、食品が必要な人に行き届かない事態が背景にある。
- 日本を含め先進国では、地球資源を無駄にしないよう食品廃棄を減らす活動が活発化している。
2. 義援物資になる世界初のパンの缶詰
<解決事例>
- 栃木県那須塩原市でパン販売店を営む株式会社パン・アキモトは、阪神淡路大震災後に寄付したパンが廃棄されてしまったことから保存技術の開発を進めた。
- 「救缶鳥」プロジェクトを2009年に立ち上げ、企業などの災害備蓄品にパンの缶詰を販売。2年半後に回収し、NGOを通じてケニアなど飢餓地域に届ける。
- 1缶500円前後を超え、高価格帯といえる。その要因は、防腐剤を使わない独自製法の設備投資や、販売後の回収運搬費が考えられる。
3. 加工技術の革新で保存期間の延長へ
<企業展望>
- 限られた従業員と施設で営む事業者が、スケールメリットを追求する大量生産への急転換は難しい。大手メーカー企業との協働で大規模な設備と販売・回収経路を確保するにも立場が弱くなりやすい。
- これらを踏まえ、個人・小規模事業者向けの缶詰プロジェクトがヒントになるのではないか。近隣の農業や漁業の生産現場の過剰分も缶詰にできれば、地域活性化を図りながら設備稼働を高められる。
- 個人ではハードルが高い事も、国の支援のみならず事業者同士の連携で技術開発や工場開発が促進されて新たな商品サービスが生まれるだろう。
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