1995年に阪神淡路大震災で被災し、水のありがたみを感じてから
水に対する思い入れが強まっています。
世界を見渡せば、水不足やそれによる紛争で苦しんでいる人々が多くいます。
一方で日本のメディアでは水不足問題に関してほとんど取り上げられず、
水があることや飲めることは当たり前と思われています。
しかし、今後日本でも水資源が無くなる可能性はあり、他人ごとではありません。
水が無ければどれだけ不自由になるかを考えることで、
水のありがたみを再認識したいという思いから本レポートを作成しました。
どうぞ、本レポートをご覧ください。
1. 2050年に39億人が水不足に陥る
- 世界人口の11%にあたる7億人が農業・工業用水などを安全に利用することができずに日常生活に不便を感じている。サハラ以南のアフリカでは子どもたちが水汲みの仕事を担うなど、水インフラが整備されていない地域が存在する。
- 先進国による開発等における水源破壊や水資源の牛耳りが、配分の偏りの起こる一因なのではないか。
- 人口増加、産業発展によってますます水の需要が増加し、2050年総人口の4割にあたる39億人が恒常的な水不足に陥る見込みにある。
→水の使用量削減に注力するために
2.食料品の自給率改善で水使用量を削減
- 他国の食料生産における農業工業用水の使用を間接的に抑えるために、食料品の輸入を控えることが有効なのではないか。
- 農林水産省は、2020年3月に「食料・農業・農村基本計画」で中長期的な農業政策の方向性を示し、カロリーベース食料自給率を2030年度までに37%から45%まで引き上げる目標を掲げた。
- 日本への輸出が少ない国やGDPの低い国においては水資源の増加につながらず、使用できる量に限りがある。国内生産による水使用にも留意が必要。
→人々を救うためには
3. 海水淡水化や排水下水再利用の技術提供へ
- 途上国が犠牲となる産業構造によって、水資源の公正な配分も自国で安定調達するための技術開発や資金確保も難しい。
- 先進国、途上国問わず持続可能な活用が行われ、水ストレスがなく安全で健康に暮らせることが理想。
- 先進国から途上国含め水資源に恵まれない地域へ、海水の淡水化技術や排水・下水の再利用技術などを積極的に提供・指導し、自国で水資源を循環させることが必要だ。
→大切な水資源を世界各国の連携で守る