魚種交代という現象をご存じでしょうか。
数十年単位の海の変動が、海水温や海流を通して、
エサの分布に影響を与え、生息する魚介類の種類を左右する。
その結果、漁業で獲れる魚が変わることを指すそうです。
地球温暖化によって海洋に与える影響ははかり知れません。
食文化を守りながら、発想を転換する方法を調査しました。
どうぞ、ご覧ください。
1. 日本人になじみのある魚が食べれなくなる可能性
<社会課題>
- 近年、ブリやサワラ等の魚の分布域が北上が進み、水産資源のバランスや漁獲量に変化が生じている。日本の漁獲量は2015年に352万トンで、ピークだった1984年の1160万トンから約3分の1に減少。
- 過去100年における海水温の上昇は顕著であり、日本海で約 1.5℃、太平洋側で0.9℃、全世界平均で0.54℃上昇している。
- 今後は、海水温の変動予測と適応が求められ、それらに応じて地域の食文化も変化していくことが考えられる。
→獲れなくなる魚を代替する食品開発とは
2. カネテツの『ほぼシリーズ』
<解決事例>
- 大正15年創業の食品メーカー、カネテツデリカフーズ株式会社は神戸市に本社と工場を置く。
- 2014年誕生『ほぼシリーズ』は、本物のような味・食感・見た目を再現した練り製品。高価な食材や調理に手間がかかる食材の味を手軽に家庭へ届ける。
→漁獲量の回復と安定に向けて
3.いなくなった魚が戻ってくるために
<企業展望>
- 消費者への安価供給を目的として展開される代替食品の内、商品PRに環境の視点が含まれないものもあり、喜ばれるべきターゲットにリーチしていない可能性がある。
- 適応だけでなく、有限な水産資源を適切に管理し、貴重なたんぱく源として持続可能な漁業活動を継続していく事が理想である。
- 地球温暖化を始めとする環境変化が海洋に影響を及ぼすメカニズムの解明を進め、海流や生態系の変化を予測から緩和策を先手で講じなければならない。
→「本物」も食べつづけられる日本の未来の食卓へ
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