1.海に流れる不要物による環境問題が発生
- 世界の海には1億5,000万トン以上のプラスチックが存在し、年間800万tのプラスチックが新たに海に流れていると言われている。
- 流し網などの漁網は主にプラスチックでできているが、意図的であるかどうかに関わらず一旦海に流出すると自然分解されにくく600年以上も海に残り続けてしまう。
- アザラシや海鳥、ウミガメなどに海洋中のプラスチックが誤って絡まると、ひどい場合は生物が命を落とす問題まで生じている。
2.廃棄された漁網からランドセルを製造
- 株式会社アートフィアーは、 2006年に鞄の街である兵庫県豊岡市で誕生したバッグブランドで、50余年培った製造技術を生かして「丈夫で、使いやすく、安心して長くつかえる」鞄を製造する。
- 廃棄された漁網を生地にした「豊岡鞄スクールリュックUMI」を2022年より製造。北海道の道東エリアで回収した廃棄漁網を採取し、漁網とゴミの分別や洗浄をして生地の原料となるペレットに再生。
- 商品の販売拡大に向け、漁網を効率的に回収するため効果的な回収場所の把握が展開を左右する。
3.廃棄漁網を集計できる仕組みを作り回収量を増やす
- 海に廃棄されて沈んだ漁網を探すのは難しく、どこに流れ着くかわかりづらいため回収は困難である。
- 漁網が海に廃棄されない防止策に取り組んで漁具の適正管理を促しつつ、使用済みとなった漁網を回収できるシステムを構築することが理想である。
- 漁網メーカーは適正な処理まで責任を持ち、衛生データの活用を廃棄物回収の分野にも広げるなど、海に流出した漁網の数や場所を集計・分析して効率よく回収できる仕組みを作ることが期待される。
レポートのダウンロード
※こちらはプレビューです。ダウンロードデータは別紙をご確認ください。