大の阪神タイガースファンである私は、
シーズン中に甲子園で応援することもしばしば。
2021年1月、その愛する阪神タイガースが
女子硬式クラブチームを創設したと知りました。
調べてみると女子プロ野球があったものの、
無期限の活動中止になったことがわかりました。
なぜ今、阪神タイガースは女子硬式クラブを作ったのか。
是非、本レポートをご覧ください。
1. 現状のスポーツ社会における男女格差
<社会課題>
- 現代社会において様々な男女格差が指摘される中、女性よりも男性の方が体力があるという一般的な体力格差を背景に、スポーツでは男性優位の考えが存在している。
- 男女格差に最も影響しているのは男尊女卑やスポーツは男性のものという固定観念である。その固定観念を無くさない限り、男女に平等に開かれたスポーツ社会にはならない。
- 女子中学生への調査では、スポーツに対してネガティブな印象を持っている回答が多かった。そもそもスポーツに触れる機会が少ないため、女子のスポーツ離れを止める働きかけが必要ではないか。
→スポーツを遠ざける固定観念を無くす為には
2. 競技人口を増やすNPB施策、野球球団が女子チームをもつ
<解決事例>
- 野球の裾野を広げたいNPBは、少子化やスポーツの多様化で野球人口の減少を大きな課題と捉える。
- 2021年12月、創設から10年余りの歴史を持つ日本女子プロ野球リーグが終止符を打ったことをきっかけに女子クラブチームを立ち上げた。
- 国際大会で好成績を収め、競技人口も増加傾向にある女子野球の伸びしろに期待が寄せられる。
- 練習場や道具は揃うが給与を担保する経済面が課題に残る。安定したプレー環境を求める選手側と双方がWINWINの関係で、女子野球を発展させていけるか。
→新たなプロリーグ立ち上げが成功するためのカギとは
3. スポンサー企業は「発信してもらう」から「発信し合う」関係へ
<企業展望>
- 長引く不況でリーグ運営に苦しんできた日本女子プロ野球機構は、累積赤字の状況を明らかにして新たなスポンサーを募ったが応じる企業は無かった。
- NPBがチーム名を冠した女子クラブチームではなく、あくまでNPB傘下で活動するプロ野球が必要である。現在休止中の女子プロ野球リーグとは一線を画し、女子に限らず野球界全体も活性化させる。
- 女子野球が普及する意義をスポンサー企業が共感・発信することで、競技人口の増加とスポンサー効果は比例し、双方に大きな成果を得られるのではないか。
→女子野球を通じ、女性の地位向上と雇用で輝く舞台作り