災害時、トイレの衛生対策は飲食料や衣料の確保に並ぶ重要な要素です。
加えて、空腹はある程度我慢できても、排泄には我慢の限度があります。
ここでは、バイオの働きで排泄物を分解する仮設トイレを調査しました。
健康や衛生の維持、避難所の安定した運営にも役立つと考えられます。
快適なトイレにより災害時でも安心して生活できるよう、
本レポートでは設置の拡大に求められる条件を考察しています。
是非ご覧ください。
1. 災害時にトイレ不足で引き起こされる健康被害
- 道府県庁所在地の市と政令指定都市計51市のうち39%にあたる20市では、大規模災害時に使えるトイレが「不足する恐れがある」と考えている
- 避難場所など自治体による防災備蓄の保管場所に限りがあり、必要数を用意できないのではないか
- トイレが不足した場合、不適切な排泄環境により、悪臭や衛生面の不安からトイレを使用したくない人が増え、トイレの利用を我慢することで健康被害が見込まれる
→災害時でも快適なトイレ環境のためには
2. 細菌発生や悪臭を抑制できるバイオトイレの取付設置
- 株式会社ミカサは1989年から自己処理型トイレの製造、販売及びレンタルの事業を展開し、防災・減災に取り組む中小企業として2021年11月5日に「事業継続力強化計画」の認定を受けた
- 処理槽を2階層にすることで、固液分離により悪臭の発生を抑え効率的に処理できるバイオトイレを販売し、環境技術実証事業への登録や海外導入など日本政府との連携を強めている
- 導入場所はすぐ使用したい工事現場や工場が多く、避難所となる公共施設への設置に伸び代がある
→設置数を増やすためにできることは何か?
3.製品の良さを発信し、不便な環境下だけでない使用へ
- バイオトイレは持ち運べず、施設等において追加設置のためのスペース確保が難しいのではないか
- 販売企業と国や市区町村の連携を強化し、災害を想定した備蓄品が充分に確保されることが理想
- バイオトイレの販売企業は「水資源の節約」など製品に新たな価値を見出して発信し、企業や研究会など協力者を増やしながら非常時以外でも水洗トイレの代替として設置することで拡大の一助となる
→協力企業を増やして快適な環境づくりへ
レポートのダウンロード
※こちらはプレビューです。ダウンロードデータは別紙をご確認ください。