若い時に苦労したから今の私がある。
子どもを持てるのは苦労したからこそ。
みんなもまずは仕事を頑張ってね。
このような言葉に象徴される”女王蜂症候群”をつくらせないために、
企業の在り方が問われている。
筆者が滞在するベトナムは、世界有数の男女平等国といわれる。
女性が仕事と家庭を両立することに対してサポートの選択肢が複数あり、
企業には出産後に復帰できるポジションの用意が義務付けられている。
日本では、国が「女性版骨太の方針2023」を掲げるが、
女性管理職の比率を上げるには企業からの改革をしなければ、
2030年までに女性役員30%を実現することはできない。
そのために、女性が活躍している企業を中心にどのような取組みをしているかを調べた。
1.本企業に女性管理職が増えない理由とは
<社会課題>
- 日本企業において女性の管理職割合は2022年に12.7%と低く、欧州や北米の30~40%を大幅に下回っている。
- 性別と役割の尺度が変わってきているものの、「女性は家事をするもの」という文化があるので、管理職に就くことが根付かないのではないか。
- 企業は、従業員の結婚・出産・介護などライフステージの変化に伴い、働きやすい環境や施設を独自に構築しはじめている。
2.女性管理職の比率を上げるための企業の取組み
<解決事例>
- 経済産業省による「なでしこ銘柄」には、女性活躍推進が優れているとして、建築材料・住宅設備機器業界最大手の株式会社 LIXILが選定されている。
- 同社はジェンダー不均衡の是正を目標に、仕事と家庭の両立支援と職場環境の整備をトップ主導のもと進め、国内の女性管理職は2012年3月時点の0.9%に対し、2023年3月時点で7.1%まで増加した。
- 中小企業がこのような女性活躍の取り組みを行うには、個々のライフステージに対して、会社が理解するサポート体制が不足するのではないか。
3.企業に求められる職場両立の支援方法
<企業展望>
- 現場では、個々人に代わるスキルをもった人材に余裕がないので、人員補充がすぐにできないのではないか。
- 出産休暇や介護休暇をとりやすい社内環境、周りも支援しやすい手当の制度が理想である。
- 在宅ワークが可能とし、かつ企業として産休支援チームをつくり、遠隔でサポートすることが、中小企業にもできる体制の一歩である。
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