「森を守る」FSC認証紙の低認知度

15.陸の豊かさも守ろう

初めてFSC認証紙を知ったのは、印刷業者様からのとあるファイルの提案でした。

クリアファイルに代わるそれは、紙で出来たシンプルなもの。
コスト高でしたが、昨今広がる脱プラ思考もあり、お話をうかがいました。

「FSC認証という規格をクリアした紙の使用は、SDGs達成に寄与する」
その言葉だけではどのような規格なのかを理解するには難しく、
この機会に興味をもって調べてみると、多くの気付きがありました。

レポートとして調査と考察の機会を得たことに感謝いたします。
是非、一読いただければ幸いです。

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1. 紙の生産は一部の国で違法伐採や森林破壊を起こす

<日本の紙の消費量は世界でも高水準>

  • 日本人の紙・板紙消費量は世界でも高水準で、2019年には一人あたり202.7kgにのぼった。その原料であるパルプの23.7%がブラジルやインドネシアから輸入されている。
  • CO2吸収源である森林は世界で毎年平均330万ヘクタールずつ減少し、ブラジルやインドネシアといった熱帯森林の面積減少が特に著しい。(環境省公表値:2010~2015年平均)
  • 紙の生産において、上記のような一部の国では違法伐採や森林破壊が起き、温暖化など地球環境に悪影響を及ぼす要因のひとつとなっている。

紙を消費する私たちが環境の為にできること

2. FSC(森林管理規格)認証マークのついた商品の積極活用

<適切に管理された森林の木材を原料とした「FSC認証紙」>

  • 日本郵便が2022年用の年賀はがきの全てにFSC認証紙を採用。当初発行枚数は約18.3億枚にのぼる。
  • 同社はこれまでも古紙を40%以上配合した再生紙を利用し環境に配慮していたが、3年の開発期間を経てFSC認証紙の年賀はがきを発行した。(基準を達成した森林での原材料の確保と紙質の調整)
  • しかしながら、FSC認証マークの認知度は21.9%(2020年FSCジャパン調べ)。その中でも名前や内容については知らないという結果が出ており、まだまだ認知度が不足している。

FSC認証紙を意識して選ぶ社会に

3.FSC認証紙製品の“活用意義”の理解と認知度の向上が必要

<FSC認証紙製品を利用することが世の中のスタンダードに>

  • スーパーやコンビニ、ホームセンター等、FSC認証マークのついた商品は様々な場所で見られるようになったが、マークについての説明は少なく、消費者の認知度もさほど上がっていないのではないか。
  • FSC認証製品の活用意義を知り、積極的に選択、また、プラスチック製品の代替として活用する社会が理想である。
  • 製造業や商社が、可能な限りFSC認証製品への置換を推進し、消費者へFSC認証という仕組みの認知を促すことで、自然と手に取る商品がFSC認証製品となり、地球環境保護意識への向上へ繋げる。

森を守り、地球環境を守り続ける社会の実現へ

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※こちらはプレビューです。ダウンロードデータは別紙をご確認ください。

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